メンバーの知識と経験を組織の力に変えるために
事業の成長には効率的な人材育成が鍵となっており、「知識と経験を、組織全体でどれだけ効率よく共有できるか」は最重要テーマとなっています。
ビジネスの現場では、単なる知識だけでなく、状況に応じた判断力や実行力が問われます。しかし、それらは個人の経験に依存しがちで、組織全体に広がりにくいという課題があります。
特に、経験豊富なベテランの知見を次世代にどう継承するかは、多くの企業にとって共通の悩みでしょう。しかし、「ノウハウを教えてほしい」と言われても、日々忙しい現場の中では、積極的に共有しようとするモチベーションが生まれにくいのが実情です。
そこで、ITインフラを活用した「負担をかけずに、自然と知見が集まる仕組み」をつくることを目指し、QLabo/QQ と KWmemo を開発しました。
QLabo/QQ:アンケートやEラーニングの回答を軸に知見を共有
QLabo/QQは、従来のEラーニングやアンケート質問への回答に加え、参加者の回答分布表示やコメントの場を設け、経験者の知見を集める仕組みです。
1日1問、または1週間に1問というペースで出題するなど、負担感なく参加できるようになっています。
KWmemo:メンバーが集めた情報の評価を自然に共有
一方で、「知識の共有」には、ノウハウの伝達だけでなく、「日々の情報収集の過程を共有する」ことも重要です。
KWmemoは、インターネット上で得た情報を、ページのURL、タイトルに加えて「どこに価値を感じたのか」の部分とともに簡単に記録し、後に検索できる仕組みです。
メンバーが検索すれば、ベテランの集めた情報が価値のあるポイントとともに共有され、知識の蓄積につながります。「教えよう」と意識した手取り足取りの指導ではなく、取捨選択のチャンスを効率的に与えることで、自身の責任での判断力を養います。
情報を「鵜呑みにしない」姿勢が鍵に
インターネットの普及により、誰もが自由に情報を発信・共有できる時代になりました。しかし、発信者の意図や背景によって、情報の質や信頼性には大きなばらつきがあります。
既存大手メディアは中立に見えますが、企業や政府との関係性などにより、一部の情報は意図的に省略・歪曲されているケースも少なくありません。一方で、インターネット上の情報も、誤情報やポジショントークがあふれています。受け手が主体的に情報の質を評価し、冷静に判断することが求められます。
QLABOでは、単なる情報の受け手となるのではなく、主体的に「情報の質を評価し、共有する文化」につなげたいと考えています。KWmemoサイトでの公開サービスを通じて、利用者がニュースやオンライン上の情報を評価し、意見を交わしながら、より信頼性の高い情報の共有を促す仕組みを構築することを目指しています。
重要なのは、「何を信じるべきか」を押し付けられるのではなく、個々が主体的に情報を見極める力を持つことです。QLABOのサービスでは、統計的手法やユーザー同士の知見を活用しながら、「どの情報がどのような視点から信頼できるのか?」をユーザが効率的に判断できる仕組みを提供していきます。